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子どもって、どんなに寒くても裸足になったりしますよね。

寒いから上着を着せようと思っても嫌がったり、寝ていても布団から這い出ていたり。

寒い寒いと気にしているのは、実は大人だけなんです。

本来子どもは体温も高めで、冷えとは無縁のはずでした。

「現代の生活は子どもの体までもが冷えてしまう環境と、過保護なお世話が重なって子どもの冷えが急増している」、と話すのは東京女子医科大学の川嶋 朗先生。

冷えは万病のもとというように、免疫力の低下を招くような生活習慣を今すぐ変える必要があるのです。

子どもの冷えは、親のせい?

子どものほとんどは、自分で生活環境を選んでいません。保護者が選択する生活の中で、生きているのです。ほとんどは便利で快適すぎる生活環境から冷えを招いています。

この機会にひとつづつ、ゆっくり考えてみてくださいね。



暑さ寒さは、きちんと体で感じること

いまでは公立の学校にも、エアコンが設置されるようになりました。勤めていた学校の熟年の教員は、キンキンにエアコンを入れ、夏なのに長袖を持参する子どももいたほどです。

実は、娘の学校にはまだエアコンが完備されていません。

子どもって成長途中だから、暑けりゃ暑いでいいんじゃないの?汗腺が発達するんじゃないの?

そう思っていた私は何とも思いませんでした。私自身がエアコンで手足が冷たくなるタイプだったからかもしれません。

娘が「暑い暑い」と連発していても、なんとなく「それでいいのだ~」と言って過ごしていました。

しかし、たいていの大人は

「暑くて勉強なんかできないじゃ~ん」なんて言います。

いいえ、できていますよ!

夏休み直前は猛烈な暑さになりますが、そうやって子どもは季節の「暑さ寒さ」を感じて体温調節機能を身に着けていくものなのです。

こうしてエアコンが当然になると、「暑いから(寒いから)外には出たくない」なんて言うようになり、ますます体の機能は未発達のままになってしまいます。

寒がらなければ着せなくて大丈夫!

冬なのに、靴下を脱ぐ。上着を嫌がる。布団から出る。

これ、うちの子です。

凄い寒がりな私は、ついついタイツをはかせたり、モコモコ帽子をかぶせたりしたいのですが、これってものすごい嫌がられます。

大人の感じる体感温度とはかなりの差があります。子どもの様子を見て、寒がらないようなら着せなくっていいんです。

逆に厚着をさせてしまうと、体の体温調節機能が発達する機会を失います。

子どもが寒いかどうかで着せていますか?親の判断で着せていませんか?

子どもたちが脱いだら脱いだで、それでいいんです。

しかしちょっと街に出ると、冬の赤ちゃんたちはモッコモコのグルッグルにされています。

帽子、レッグウォーマーの完全防備に加えて、上着に毛布。ここは雪国ではありません。

大人と同じ汗腺数で、大人より体温が高く、大人より代謝がいい赤ちゃんたち・・・ほとんどの赤ちゃんのママたちが着せすぎです。大人より少ない枚数でいいんです。

幼児や小学生にもなれば、意思表示できますが、赤ちゃんはできません。自分で脱げません。ひたすら汗をかきます。喉が渇きます。そして泣きます。さらに暑くなります。

どうか、着せすぎないでくださいね。

飲み物に氷を入れない!

自動製氷って、本当に便利ですよね。でも、子どもの飲み物に入れるのは好ましくありません。

体の内側からわざわざ冷やしてしまうことは、大変なリスクです。

学校に持っていく水筒だって、エアコン完備であれば常温がいいのです。

エアコン+氷入り水筒 は、魔の組み合わせ。子どもの冷えを招いています。

さらに、氷入りジュースはもうアウト。

ジュースは非常に多量の砂糖が入っています。砂糖は体を冷やす原因の一つです。そこへ、さらに氷なんか入れようものなら・・・

自己責任で飲める大人はいいですが、子どもは何にも考えずに飲みます。

冷たいものは胃腸の機能低下を招きます。さらに、腸が冷えると細胞活性の低下を招き、免疫力も落ちていくのです。

できる限り常温かホットで飲むようにしましょう。

噛み応えを重視して!

食の欧米化が進み、柔らかい食べ物が増えています。しかし、咀嚼は体の熱を作り出すことに深く関係していると言われています。

あまりかまなくてもいいようなハンバーグやカレー、パスタなどは子どもの大好きなメニューです。

乳幼児はちょっと難しいかもしれませんが、小中学生なら根菜やかたまり肉、ナッツや小魚などを取り入れて、よく噛ませるようにしてみましょう。

早寝早起きでセロトニンを出す!

近頃、夜更かしする子が増えています。遅くまでテレビを見ていたり、ゲームをしていたり。塾があったり、親の仕事で帰宅が遅かったり。

これが、自律神経のバランスを崩し、冷えを招きます。

私も以前は保育園のお迎えが7時、夕飯は7時半、どんなに頑張っても就寝は10時になってしまっていたので、各家庭に理由があるのはわかります。

でも、子どもにとって「早く起きて日光を十分に浴びる」ということは、この先の人生のサイクルを決めると言っても過言ではありません。

日照時間が短いと鬱傾向になるという研究もあるように、起床時に日光を浴びてセロトニンを出すことは非常に大切です。

セロトニンは抗ストレス作用があります。子どもの情緒不安定の原因や不眠の原因は、セロトニン不足は「心の冷え」になると言えると、川嶋先生は言っています。

できる限り、9時以降は布団に入らせるようにしましょう。

運動不足を解消しよう!

筋肉は、大きく熱を生み出すもとになります。筋肉量が少ないと、脂肪がつき、冷えやすい身体になります。

公園にいるのに、DSしている子を見たことはありませんか?

足首まで太く、お腹の出た小学生をよく見かけませんか?

現代の子どもは、ゲームに夢中で走り回る機会が少ないと言います。肥満傾向の子どもが近年急増しているのは、深刻な問題にもなっています。

日本の学校教育は素晴らしく、自分の足で学校に向かい、朝マラソンや持久走大会などがあり、体育も週3回あります。

それでも、近年の子どもたちの筋力低下はゲームの普及にはかなわないのです。

ちょっと当てはまるかも…という子は、休みの日には公園へ誘ったり、習い事でスポーツしてもいいかもしれませんね♪

子どもに適度なストレスを

川嶋先生は、「親の過保護が子どものストレス耐性を低下させている」、と指摘しています。

どきっ。

叱らなかったり快適・便利な生活は、普通なら対応できるストレスに対して、上手に対応できなくしていると言います。

そして、そのまま社会に出た時にストレスによる体の冷えからくる病はもちろん、心まで病んでしまうというのです。

子どものうちに、適度なストレスを体験させることが、緊張と緩和を生み出し自律神経のバランスを養うとのこと。

川嶋先生によると、子どものストレス耐性を高めるには

●親が愛情をもって子供を叱ること、ほめること

●欲しいものを我慢させること

●人とのかかわりの中で心を鍛えること(ご近所さんづきあいや親せきの集まり、兄弟げんかなど、機会を持たせる)

ざっくり言うと、これらが子どもの対応力を付けると言います。

 

いかがでしたか?

うーん、アメリカ生活では スクールバスと学校の往復で、運動と言えば週一回のPE(体育)と体操教室のみ、そして全館空調・・・

しょっちゅうクラスでパーティをして、甘いお菓子、炭酸ジュース飲み放題。

頻繁にある放課後の学校運営のイベントは、だいたい夜9時過ぎまで。

誕生日やクリスマスは、プレゼントの山。気に入らなければ返品。

まあなんて言うか子どもの冷えの基礎固めをしてしまいました。

帰国した今、子どもはとても生き生きしているように見えます。

たくさん歩き、たくさんの人と触れ合い、しっかりと眠っています。

 

イライラしている、情緒不安定である・あまりよく眠れない・という心の不安を始め、

すごく寒がる・肥満傾向にある・良く風邪をひく、といお子さんは一度ゆっくり上で述べた項目を振り返ってみてください。

思い当たれば、「冷え」が原因の免疫力低下である可能性が高いです。

規則正しい生活と適度なストレスで、しっかり子供の将来の健康を守りましょう!




 

参考図書

川嶋先生は、恩且つの第一人者ともいえる人で、たくさんの本を監修しています。

子どもの冷え予防と大人の冷え予防は全く違う角度から予防しなくてはいけないので、しっかり読むことをお勧めします。衣類の枚数などは、いい例です。

免疫力に直結する「体の熱」の話は、保護者であれば体調管理のためにしっかり知識として頭に入れておきたいところ。体がしっかり熱を持っていれば、風邪はもちろんほとんどの病気にはかかりにくくなりますから、ぜひ真面目に取り組みたいところです。