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放射線ってどうやって放出されるの?

 

電離作用とは、ものすごく簡単に言うと、原子が持っている電子を飛ばす際に、陽イオンに変化することです。

その昔、学生時代に電子について学びましたよね。。忘れてしまった、何だそれ。と思うのが普通かもしれませんので、せっかくですから復習してみましょう。

原子核の周りには、いくつかの電子がくるくると飛んでいます。これらをまとめて原子と呼びます。

電子はマイナス、原子核はプラスの力を持っていて、お互いに引き寄せあって安定しています。

原子によって電子の数が違ったり、安定するために余分な電子を放出したりしていますが、ここで「電子を放出する」のを電離作用と呼びます。

このときに発生するエネルギーが放射線です。

この放射線にはα線、β線、中性子線などの粒子線、そしてγ線、エックス線などの電磁波などの種類があります。

電磁波の仲間には、赤外線や紫外線などの宇宙からくる放射線も含みます。



 

α(アルファ)線とは

とても質量が大きく、そのため電離作用のエネルギーも大きいです。

ですから非常に被ばくした際には影響が大きい放射線です。

しかし、粒子線といわれるように、粒が大きくあまり遠くに飛びません。(通常1mm未満)さらに、粒が大きいがゆえに、紙一枚で弾けます。ゆえに、肌を通ってくることもありません。

ですのでこのアルファ線が私たちに健康被害をもたらすとすれば、体内に入ったときに至近距離から放射線を浴びてしまうときのみです。

内部被ばくの方が怖い理由

 

ベータ線とは

同じく粒子線と呼ばれるベータ線は、飛ばした電子により放射線が発生します。しかしこれも粒のためあまり遠くに飛びません。(1cm未満)

アルファ線の粒子よりも電子は小さいので、紙切れは通り抜けられますが、薄いアルミとなると通り抜けられません。

その飛距離から、ふだん影響はあまりありませんが、体内に入ったときに至近距離から放射線を浴びると被ばくによる影響があるのはアルファ線と同じです。

 

ガンマ線とは

原子核から出される、目に見えない光です。

アルファ線やベータ線と全く違うのは、粒子ではなく光であるために遠くまで飛ぶということです。

ガンマ線は透過性が強く、薄いものは通り抜けてしまいますが、分厚い鉄の板や、鉛で防ぐことができます。

コバルトなどは体の奥まで突き抜けていく性質があります。放射線は生物のDNAを切って傷つけていきますから、癌にピンポイントで照射することで、がん治療に利用されています。いわゆる放射線治療ですね。

 

これらの性質を利用して上手に放射線を防ぐ

たとえば今問題となっている、セシウムやヨウ素はベータ線とガンマ線です。プルトニウムとウランからはアルファ線が出されます。

アルファ線やベータ線は、洋服で防げますが、ガンマ線は人体を透過します。

しかしガンマ線はとても穏やかな被ばくですから、あまり過剰な心配はいらないとも言われています。

ガンマ線はどうして大丈夫なの

アルファ線やベータ線は内部被ばくが深刻ですから、紫外線対策や花粉対策などをしっかりして体の中に入れないようにしましょう。

特に妊婦さんや小さい子どもなど、成長期は細胞分裂が活発です。傷ついた細胞は傷ついたまま細胞分裂を繰り返しますから、十分な修復機関が与えられるようにできる限りの対策をしましょう。

 

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